上阪徹『成城石井はなぜ安くないのに選ばれるのか?』(あさ出版)
某スーパーは、レジに人が二人ついて、袋詰めをしてくれる。たいして混んでもいないのに、無駄だなあ、と思う。
成城石井もレジに人が二人ついて、混雑時には三人ついて、袋詰めをするそうだ。袋を詰める人が何をしているのか、成城石井は明確に説明できる。だから、その人は単純な「コスト」ではない。
店づくり、商品づくりにあらわれる、明確な意思。ただ顧客の方だけを向く、価値観。親会社がレインズに買収されたときの、その価値観の危機。ドラマとしても、なかなか読ませる。
ローソンの傘下に入り、どんなシナジーが発揮されるのか楽しみだが、この本からは、相容れないように感じられてならない。
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