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2014年10月

2014年10月14日 (火)

野村克也『プロ野球 最強のエースは誰か?』(彩図社)

野村が「最強のエース」を選ぶというので、それだけでワクワクする。

稲尾や金田、杉浦から江夏、堀内、江川、野茂、ダルビッシュや田中に至るまで、分析と論評が続く。金田と大谷はどちらが速いのか。誰のスライダーが一番切れるか。

各球団5人ずつ計60人。たいがいの名投手を網羅し、さながら戦後投手名鑑であるが、近くで見てきた一人が一貫して論評しているところに価値があろう。野村の解説とともに想像を巡らせるだけで、ただ楽しい。

私の愛する江川の評価は…!?。

2014年10月13日 (月)

佐々木 一彰 , 岡部 智『カジノミクス: 2020年、日本が変わる! 日本を変える! 』(小学館新書) 【書評】

カジノを含む統合型リゾートをインバウンド拡大の起爆剤にしよう!という本。

統合型リゾートは、カジノやホテルの収益で、MICEと呼ばれる国際会議場や展示会場、劇場や美術館などの不採算施設の収支を償いながら全体として集客力を上げていくところが肝。

これが日本の次の成長のための大きなカギとなることは、シンガポールの二つのIRの成功事例からも間違いないのだろう。

非社会的勢力との関係やギャンブル依存症などの負の側面にもふれながら、IRについて30分でごく簡単に俯瞰するにはよい本。

2014年10月 6日 (月)

上阪徹『成城石井はなぜ安くないのに選ばれるのか?』(あさ出版)

某スーパーは、レジに人が二人ついて、袋詰めをしてくれる。たいして混んでもいないのに、無駄だなあ、と思う。

成城石井もレジに人が二人ついて、混雑時には三人ついて、袋詰めをするそうだ。袋を詰める人が何をしているのか、成城石井は明確に説明できる。だから、その人は単純な「コスト」ではない。

店づくり、商品づくりにあらわれる、明確な意思。ただ顧客の方だけを向く、価値観。親会社がレインズに買収されたときの、その価値観の危機。ドラマとしても、なかなか読ませる。

ローソンの傘下に入り、どんなシナジーが発揮されるのか楽しみだが、この本からは、相容れないように感じられてならない。







ピエール・ルメートル『その女アレックス』 (文春文庫)

これは、海外ミステリ久々の当たり。


女性が誘拐され、監禁。なぜ誘拐されたのか、何を要求するのか…。しかし、そのエピソードはほんの序章に過ぎず、二部・三部と新たな展開が。

ネタバレになるのでストーリーは書けませんが、ねじけたキャラが次々出てきて物語を盛り上げ、読み進めるにつけ、ああ、そうだったのか、と。

凄惨なシーンも多いので好みは分かれるかもしれませんが、秋の夜長向け、一気読みの一冊。


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