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2014年8月13日 (水)

未須本有生『推定脅威』(文芸春秋)

なかなか面白い書き手が出た。


あるメーカーの納入した自衛隊機が、何者かの領空侵犯に対応する中で、次々と不具合を起こす。侵犯機の狙いは何なのか。事故原因は究明されるか。

作者の航空機、戦闘機の精密な描写はそれだけで素人には面白い。飛行機の設計思想、メカニズム、パイロットの思考、メーカーとユーザーの微妙な関係。これまで触れることのなかった領域なだけに、それだけでわくわくさせられる。

確かに舞台が秀逸なだけに、登場人物たちの大根役者ぶりがかなり残念だが、それを補ってあまりある魅力だろう。

人物描写の稚拙さを、脚色と演出で補って、早く映像化されるとよいかもしれない。次回作を大いに期待したい新人。


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