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2014年6月 9日 (月)

米沢穂信『満願』(新潮社)

それぞれの人に潜む悪意。そのさらに深いところにある嫉妬、情愛、虚栄心。さりげない普通の生活を素材にして、情念が殺意に転化していく様が、静謐に書き込まれていく。

ミステリーと言うよりホラーに近い恐ろしさ。

言わずと知れた今年の山本周五郎賞で、一時店頭から姿を消した本。米澤穂信氏は、昔『ボトルネック』を読んで以来、なんとなく肌合いがあわず敬遠してきた作家だが、今回トライ。

短編集だが一つひとつ構成が巧みで読みごたえがあり、売れるのがわかる。ミステリーのコアなファンには物足りないかもしれないが、人情の機微の描写は秀逸ではないか。





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