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2014年5月 3日 (土)

カレン・フェラン『申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。』 

経営戦略の策定やら業績管理やらリーダーシップ育成やら、コンサルの言っていることがいかに馬鹿馬鹿しく、カネを払う価値のないものかを自虐的に明かした本。著者は一貫して、企業は人なのだ、そこを忘れてどうする、と説く。
出てくる事例は、全くもって「会社あるある大事典」である。何となく気付いてはいるが言葉にできなかったことが出てくるたび、「そう、そうなんだよ!」と叫んでしまう。
“目標を決めて設定し、それについて報酬や罰則を設けると、必ずと言ってよいほどその目標は達成されることだ。しかし、残念ながらそのせいで、測定できない大事な目標が犠牲になってしまうことが多い。”
“(業績管理)システムの元になっている前提を見直してみよう。①これらのシステムは公正で客観的である。②上司の評価を受け点数がつけられることで、部下の業績は向上する。③従業員はお金でやる気を出す。④従業員は制度を悪用しない。このようなシステムが少しでも公正で客観的であるはずがない”
“大きなチャンスをつかむには、企業の自己発見にできるだけ多くの従業員を巻き込む必要がある。会社は従業員の集合体なのに、その人たちの感情や精神を置き去りにして、頭だけでどうやって自分が何者であるかを知ることができるだろうか?”
全くもってその通り。
しかし、だ。自分自身に、「で、どうするの?」と問いかけると夜も眠れない。罪深
い本である。良識ある皆さん、心して読まれたい。

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