内海健『双極II型障害という病 -改訂版うつ病新時代』(勉誠出版)
双極性障害という病気がある。いわゆる躁うつ病。その中でも、Ⅱ型という「躁が軽い」類型にこの十年ほど関心が高まっている。
躁が軽いので、いわゆる「ハイ」だとか「キレている」と本人は感じ、病識が薄い。仕事のパフォーマンスもこの状態の方が上がったりして、患者はその状態を治療で失いたくないとさえ思うそうだ。
しかも精神科にかかるときは「うつ」の状況でかかるので、躁転したときは「うつが軽快した」と医師に話し、精神科医も判定が非常に困難だ。ゆえに、うつ病としての治療が継続され、問題の解決が遠のきがちになる。
内海先生の筆致は丁寧で、素人にもわかりやすい。このような障害の存在をきちんと知っておくことは、とても大切だ。
躁が軽いので、いわゆる「ハイ」だとか「キレている」と本人は感じ、病識が薄い。仕事のパフォーマンスもこの状態の方が上がったりして、患者はその状態を治療で失いたくないとさえ思うそうだ。
しかも精神科にかかるときは「うつ」の状況でかかるので、躁転したときは「うつが軽快した」と医師に話し、精神科医も判定が非常に困難だ。ゆえに、うつ病としての治療が継続され、問題の解決が遠のきがちになる。
内海先生の筆致は丁寧で、素人にもわかりやすい。このような障害の存在をきちんと知っておくことは、とても大切だ。
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