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2013年12月14日 (土)

柘植智幸『「ゆとり世代」が職場に来たら読む本』(日経BP)

これはおススメだ。「上司」としても「親」としても。
これまで、「新入社員」たちと接すると、「違和感」があった。それを「誰だこんなヤツ採ったのは」と呆れて切って捨てたり、「最近の若いやつは…というなんて俺もじじいになったもんだ」、と勝手に納得したりしてきたが、それは問題をブラックボックスに押し込んできただけだった。
この本は、そんな彼らがどのような環境で育ち、どのような教育を受けてきたかを示し、だからこのような行動をする、と解析し、その対処法を説明する。その説明に「そうだったのか!」と何度膝を打ったことか。
彼ら「ゆとり世代」は、学力が低いだけでなく、絶対評価の中で「プロセス」を「ほめられて」育ってきたことに核心がある。だから、「がんばっているのに認められない」という最初に会社でぶちあたる問題を受け入れられない。叱られ慣れておらず、根拠のない自信はあるがメンタルが弱いので、「叱られる」と「嫌われている」が分別できず、折れてしまう。「原因が自分にある」と考え、「自分で責任もってやりきる」ことを手取り足取りやってやらなければならない。
これらのことを「『上司が仕事を教えてくれない』と新入社員が人事部に訴える」などのケースごとに、そこに至る新人のメンタリティと対処法を解説してくれる。「相手にしてられない」と忌避せず、我々は、彼らを「理解」して、向き合うことが必要なのだ。
社会人としてもそうだが、子供の親として、現代の教育環境では放置するとこういう若者に子供は育つんだ、とクリアに自覚するにもとても役立つ。30分もあれば読めてしまうので、最近の若いやつとのギャップを感じる人は、必読の一冊である。

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